自宅でできるセルフケア

歯科医師が教えるポイント

むし歯や歯周病の予防には、歯科医院でのプロフェッショナルケアはもちろんのこと、ご自宅での日々のセルフケアがとても大切です。後藤歯科医院では、患者さんがご自身の歯で健康な毎日を送れるよう、効果的なセルフケアの方法をわかりやすくお伝えしています。

このページでは、今日から実践できる正しい歯磨き方法から、適切な歯磨き粉の選び方、お口に優しい飲食習慣まで、ご自宅でのセルフケアをより効果的にするためのポイントをご紹介します。

歯磨き方法

歯磨き方法は、主にスクラッピング法とバス法があります。

スクラッピング法

歯ブラシの毛先を歯に対して直角に当てる歯磨き方法です。歯の表面の歯垢(プラーク)除去が主な目的です。誰でも実践しやすい基本的な磨き方で、歯周病の予防や進行抑制に効果的とされています。

磨き方のポイント:

1歯ブラシの当て方

歯ブラシの毛先を歯の表面に90度の角度で当てます。このとき、毛先が歯と歯の間にわずかに入る程度に軽く押し付けます。

2動かし方

軽い力で、歯ブラシを小刻みに往復させます。歯ブラシを大きく動かすのではなく、毛先が広がらないように意識しましょう。

3一本ずつ丁寧に

歯を1~2本ずつ磨くようなイメージで、すべての歯の表面と歯茎の境目を丁寧に磨きます。特に奥歯の裏側や、歯並びの悪い部分は念入りに行いましょう。

バス法

歯ブラシの毛先を歯周ポケットに向けて45度の角度で当てる歯磨き方法です。歯周病が潜みやすい歯周ポケットのお掃除に特化した歯磨き方法で、歯周病の予防や改善が見込めます。歯周病が気になる方や、歯茎が腫れやすい方におすすめの磨き方です。

磨き方のポイント:

1歯ブラシの当て方

歯ブラシの毛先を、歯と歯茎の境目に対して45度の角度で当て、毛先が歯周ポケットにわずかに入るようにします。

2動かし方

軽い力で、歯ブラシを小刻みに往復させます。毛先で歯茎を傷つけないよう、優しく行いましょう。

3炎症部位に注意

出血しやすい部位や痛みがある部分は特に優しく、丁寧に毛先を当ててください。無理な力は避けましょう

ご紹介した歯磨き方法は、あくまで一部です。お口の状態や歯並びは一人ひとり異なるため、適切な歯磨き方法は患者さんによって変わります。当院では、それぞれの患者さんに合った磨き方を丁寧にアドバイスし、実践的な指導を行います。

歯磨き粉の選び方

歯磨き粉にはさまざまな成分が含まれていますが、基本となるのはフッ化物です。適量のフッ化物が含まれた歯磨き粉を使うことで、むし歯予防が期待できます。フッ化物の濃度を軸に、目的別の薬用成分を足すと良いでしょう。

フッ化物

日本ではフッ化物イオン濃度は1,500ppmF以下と定められています。
フッ化物イオン濃度としては、成人用は1,450ppmF・950ppmFの製品が多く、お子さん用には500ppmF・100ppmFの製品も販売されています。

年齢別の選択目安

年齢

使用量

フッ化物濃度

歯が生えてから2歳

米粒程度(1~2mm)

1000ppmF

3~5歳

グリーンピース程度(5mm程度)

1000ppmF

6歳〜成人、ご高齢者

歯ブラシ全体(1.5cm~2cm程度)

1500ppmF

引用:日本小児歯科学会

目的別薬用成分

歯周炎の予防

グリチルリチン酸、塩酸クロルヘキシジン、トコフェロール酢酸エステルなど

口臭発生予防

塩化ベンザルコニウム、アスコルビン酸、ゼオライト など

歯がしみるのを防ぐ

硝酸カリウム

歯磨き粉選びに迷ったら、歯科医師や歯科衛生士にご相談ください。
お口の状態やライフスタイルに合わせた歯磨き粉をご提案します。

飲食習慣

実は、むし歯や歯周病のリスクは、毎日の飲食習慣に深く関係しています。何を、いつ、どのように食べるかによって、お口の中の環境は大きく変化するのです。健康な歯と歯茎を守るための、正しい飲食習慣のポイントをご紹介します。

ダラダラ食べる、飲むことをやめる

なぜ良くないの?

食べ物や飲み物をお口にするたびに、お口の中のpHは一時的に酸性に傾きます。この酸性状態が長く続くと、歯の表面からミネラルが溶け出す脱灰(だっかい)が起こりやすくなり、むし歯のリスクが高まります。
特に、脱水予防のためにとスポーツドリンクを長時間にわたって少しずつ飲むのは、お口にとってはよくない生活習慣です。

どうすればいい?

時間を決める

食事やおやつは時間を決めて摂り、だらだら食べ続けるのは避けましょう。間食は1日1~2回程度に留め、メリハリのある飲食を心がけることが大切。

お口のリセット

食べ終わったら、できるだけ早くお口の中をリセットしましょう。水やお茶を飲む、シュガーレスのキシリトールガムを噛む、そして可能な限り歯磨きをするのが効果的です。

むし歯になりにくい食品を選ぶ

避けたいもの:

砂糖を多く含むお菓子(アメ、キャラメル、チョコレートなど)、清涼飲料水、スポーツドリンク、砂糖入りのコーヒーや紅茶などは、むし歯菌のエサとなりやすいです。

粘着性の高いグミやソフトキャンディなども、歯に残りやすいため注意が必要です。

積極的に摂りたいもの:

食物繊維が豊富な食品

野菜、果物、きのこ、海藻類は、よく噛むことで唾液の分泌を促し、歯の表面をきれいにする効果もあります。

乳製品(無糖)

牛乳やチーズには、歯の再石灰化を助けるカルシウムやリンが含まれています。無糖のヨーグルトもおすすめです。

キシリトール入り食品

キシリトールはむし歯菌の活動を抑える効果があり、ガムやタブレットで摂取すると良いでしょう。

食後のケアを徹底する

基本的なケア:

食後には、できるだけ早く歯磨きを行いましょう。外出先などで歯磨きができない場合は、水でよくうがいをする、キシリトールガムを噛むなどして、お口の中をきれいに保つ工夫をしましょう。

フロスや歯間ブラシの活用:

歯ブラシだけでは、歯と歯の隙間や、歯周ポケットの汚れは十分に落としきれません。これらの部位に溜まった汚れは、むし歯や歯周病の大きな原因となります。デンタルフロスや歯間ブラシを毎日の習慣にすることで、磨き残しをなくし、より効果的なセルフケアが可能になります。

プロのサポートを受けましょう

セルフケアの効果を最大化するために、定期的な歯科検診と
プロフェッショナルケアを組み合わせることが大切です。